たたみ

現在の住宅事情からすると、畳はすっかりフローリングに取って代わられてしまい、畳の全くない家も少なからずあるようだ。
畳があっても、スタイロフォームという断熱材でできた畳床にビニール製の畳表が張られたものであったりする。

本来畳床は、厚さ40センチメートルほどの藁を5cmまで押さえつけて作られ、畳表は丈夫なイ草で織られている。
断熱性、吸音性、クッション性にすぐれた床材である。

メンテナンスを行えば、50年もつと言われている。
畳の歴史は奈良時代まで遡るが、初めは皇族の座具として使われていた。
武家や寺院に普及したのは鎌倉時代、庶民にまで広がったのは江戸の中期以降である。

畳の格調は、その厚みでも、畳表のランクでもなく、その縁によって決まるのだが、最近では、縁のない半畳たたみがモダンなイメージなので人気があるようだ。
畳み業界もチャンスとばかりに、デザイン面にも意識を傾けるだろう。

最近では、分譲マンションの和室のデザインも変わってきた。
畳みが必ず使われているということは、やはり日本人には相性の良い座具なのである。
新品の畳のイ草の香りは、新車の香りと同等以上に気分が良いものだ。

アロマテラピーでも畳の香りを応用したものがあればいいのに、と思うが、イメージ的に売れなさそうである。
畳みは日本の気候にマッチしたものなので、気密性ある住宅構造が畳の価値を下げている気がしてならない。

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